神奈川県立川崎北高等学校 理科総合B
身近な地形を3D画像にまとめよう
〜表計算ソフトの活用〜
 
2003,12,9更新 / 担当 柴田 功
【単元】 水の作用による地形の形成

【目的】
  • 地形図から標高を読みとり、表計算ソフトで立体地形図を作成する。
  • 立体地形図から地形の特徴を読み取り、水の作用と地形の形成を考える。

【準備】

  • パソコン(2人で1台でも可)、表計算ソフト、定規、マーカーペン
  • 国土地理院のページから1/25,000の地形図をダウンロードし印刷する。できれば、クラス全員に異なる地形図を用意する。
  • 標高を入力するための表計算ソフトのワークシートを用意しておく。(「ブックの共有」をしておくと便利。)
【導入】(5分)生徒に以下のような質問をし、地形に興味を持たせます。
  • 問1 「自転車通学している生徒は手を挙げてください。」
  • 問2 「行きと帰りを比較すると帰りの方が楽な人」
  • 問3 「行きと帰りを比較すると行きの方が楽な人」
  • 問4 「行きも帰りも坂がある人」
  • 問5 「では、いったい本校はどんな地形にあるのでしょうか?立体地形図を作って調べてみましょう。」
  • 地形図の三角点、多角点、水準点について簡単に説明
【展開】
  • 1/25,000の地形図に定規で500mの方眼を書き込む。(5分)
    1/25,000の地形図 500mの方眼を引く
  • 地形図からできるだけ標高を読み取る。(5分)
    マーカーペンなどで印を付ける
  • 表計算ソフトのワークシートに標高を入力する。(10分)見本
  • データの足りないところは周囲のデータから想定できる値を入力する。(5分)
  • データがそろったら「ブックの共有」を解除する。(共有のままではグラフ作成ツールは使えない。)
  • 「グラフ作成ツウィザード」を使って標高を3D画像で表す。(10分)
  • グラフを回転させて視点も変えてみる。
    川崎市多摩区、麻生区、宮前区、高津区付近の立体地形図

【まとめ】(10分)

  • 以下の内容をプリントでまとめる。
    • 3D画像から、地形の特徴を読み取る。
      • 例:扇状地、河岸段丘、海岸段丘、三角州、波食台など
    • 地形と川、海の関係を考える。
    • 現在の地形がどのような変化をへて、形成されたのかを考える。
    • 地質との関係を調べる。
【指導上の留意点】
  • コンピュータは授業の始めに起動しておき、すぐに入力できる準備をしておく。
  • 進捗状況がわかるように、データ入力中も上書き保存を頻繁に行う。
  • グラフ作成後、グラフから突出したデータがあった場合は、三角点、多角点、水準点の設置場所を国土地理院のページから調べて、人工の建造物の高さ分を標高から引く。(三角点、多角点、水準点がビルの屋上に設置されている場合がある)
  • 完成したグラフは標準では南北が逆になるので、設定を変える。
  • 早く作業ができた班は、遅れている班のサポートをさせる。
【評価】
関心・意欲・態度 地形図、表計算ソフトの実習に興味関心を持ち、積極的に実習を行おうとしたか。
思考・判断 立体地形図からその地形の特徴や水の作用を判断できたか。
技能・表現 地形図の標高から表計算ソフトによる立体地形図を表現できたか。
知識・理解 地形図の記号の意味を理解し、水の作用で地形が形成されることを理解できたか。

 

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