神奈川県立川崎北高等学校 情報科 「コンピュータデザイン」
シンボルマークを作ろう!
 
2003,9,8更新
【概要】
自分が所属するクラブ、委員会、サークルなどのシンボルマークとロゴタイプをデザインします。作成したシンボルマークとロゴタイプはWebページや名刺、Tシャツ作成など、その後の演習でも活用できます。
【配当時間】 4時間〜8時間

【ねらい】
個人や自分の所属する団体のテーマを考え、そのテーマから連想するモノ、言葉、色、形などからシンボルマークとロゴタイプをデザインする。
【準備】 コンピュータ、カラープリンタ、アイデアスケッチ用の紙、グラフィックソフト

【導入】
シンボルマークやロゴタイプを作成する方法はいくつかあります。
A 紙にペンや絵の具などで作成する
B ペイント系ソフト(Windows附属の「ペイント」など)で作成する
C ドロー系ソフト(「Illustrator」や「PhotoShop」など)で作成する
次の(1)〜(5)の作業段階において、A〜Cのそれぞれの方法で作業する場合の長所、短所を生徒に考えさせましょう。
(1) 頭の中から湧いてくるイメージやアイディアを思いつくまま描き上げる
(2) シンボルマークの輪郭を直線や曲線で描く
(3) シンボルマークやロゴタイプの色を変更する
(4) ロゴタイプとシンボルマークの大きさの比率を考える
(5) シンボルマークにロゴタイプを重ねる
【展開】
(1)シンボルマークやロゴタイプを集める
 新聞や雑誌、ホームページなどの中から、参考になりそうなシンボルマークやロゴタイプを集めます。そこでシンボルマークやロゴタイプの目的、意味を考えさせます。また、収集したシンボルマークやロゴタイプを(もとになる形、色、テーマなどで)分類してみましょう。以下、収集の例)
(2)テーマを考える 
白い紙に、各自の所属するチーム等から連想されるキーワード(チーム名の頭文字、チームカラー、雰囲気、チームを動物に例えるた場合)などをできるだけたくさん書いていきます。
例)Aさんの所属する保健委員会〜伝えたいメッセージ「清潔」、「安心」、「緊急・迅速」
                イメージするモノ 「包帯」、「血管」、「絆創膏」
                イメージする色  「白」、「赤と青」、「クリーム色」
(3)ラフスケッチを描く
 そのキーワードをもとにしてシンボルマークやロゴタイプのラフスケッチを3つ以上の案を描いてみましょう。その案の中からどれを採用するかについては友人や先生のアドバイスを取り入れるのもいいでしょう。
(4)スキャナで読み込む 
スキャナが使える場合は、ラフスケッチを黒の線描きで清書します。スキャナはモノクロの2値で読み込む設定にし、余白を取り除き、ファイルをBMP形式で保存します。スキャナが使えない場合はこの作業を飛ばしても構いません。
(5)シンボルマークの作成
 ラフスケッチをもとに多角形や円を組合せ、シンボルマークを作成します。ドロー系ソフトを使うと、拡大、縮小しても形が崩れにくいので様々な場面でデータを活用しやすくなります。形が完成したら色々な色を試し、イメージに合う色をつけて保存します。
例) 店名「功電気商店」
店からのメッセージ〜明るく力強い、元気な店
色のイメージ   〜電気(+と−)を赤と青
形のイメージ   〜家電製品(冷蔵庫、電球)を四角と丸
店長の名前    〜「功」という文字

(6)ロゴタイプの作成
 シンボルマークに合わせて様々な書体で表し、イメージに合った書体を選びます。手書き文字を使っても構いません。書体が決定したら字間(文字と文字の間隔)を調整しバランスを整えます。
(7)シンボルマークとロゴタイプを組み合わせる
 シンボルマークとロゴタイプを組み合わせて大きさや色の調整をします。陰をつけるなどの工夫もしてみましょう。
例)
(8)印刷・自己評価
 ワープロソフトを使って、完成した作品を文書に貼りつけ、自己評価などを加え、まとめます
(以下、まとめ方の例)。
(1)作者名 (2)作成日 (3)作品名 (4)作品
(5)作品の説明(コンセプト、工夫した点、見て欲しい点など)
(6)作業時間 (7)使用したソフトウェア (8)自己評価
それを印刷して提出します。提出した作品を廊下などに掲示し、相互評価するのもいいでしょう。
【まとめ】
互いの作品を見て、評価シートに相互評価を書き込みます。
評価の観点の例
・全体のテーマ(伝えたいメッセージが明確か)
・造形性(文字の読みやすさ、全体のまとまり、配色のまとまりがあるか)
・アイデア(色や形にメッセージが正しく表現されているか)
・情報モラル(著作権に違反していないか)
【発展】
 完成したシンボルマークとロゴタイプをWebページにまとめ、ブラウザで相互評価する方法を紹介します。

(1) GIF形式へ変換
完成したロゴタイプをWebページに貼りつけるため、GIF形式に変換します。(「ペイント」でGIF形式で保存できる場合もありますが、異なる色に変換されることがあるので、「Photoshop」や「PaintShopPro」などの画像処理ソフトウェアを使うことをおすすめします。)
(2) Webページ作成
ホームページ作成ソフトなどで完成したロゴタイプをWebページに貼りつけます。完成したWebページのファイル名、保存場所などを指定し、保存させます。事前にクラス全体のTOPページを用意しておき、各生徒の作品のページへのリンクを貼っておくと、ブラウザを使って相互評価をすることができます。
【観点別評価規準】
(1) 実習に興味関心を持ち、積極的に実習を行おうとする。(関心・意欲・態度)
(2) 何を相手に伝えたいかを考え、デザインすることができる。(思考・判断)
(3) 位置、色、形の変更などをコンピュータを使って処理ができる。(技能・表現)
(4) シンボルマークやロゴタイプの目的を理解する。(知識・理解)
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